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焼肉が大好きな新卒1年目の社会人。大学時代はWebマーケティング会社で働く。今は某インフラ会社の営業。好きな焼肉は、ダイヤモンドcutハラミ(タレ)、牛タン塩(トラジ新宿店)です。

地獄のDNA鑑定とゲーム理論が浮き彫りにする事実

最近は仕事が立て込んでいて、家に帰るのが遅かった。久しぶりに早く帰れたのでテレビを見ていると、興味深い番組が流れていた。

その番組ではブラジルのユニークなTV番組を紹介していた。

依頼者によるDNA鑑定を放映するというものだ。男女間にできた子供の親が本当にその男か女かを調べるものである。

ブラジルの女はキレるとハイヒールをすぐ投げることや、そもそもこの番組が放映される自由さに驚きを感じたが、今回の焦点はそこではない。

ルールはいたってシンプルだ。
「自分の子供ではないと思っている男vsその男の子供であると思っている女」
の構図である。

勝負の場合分けと結果は以下である。

・男が依頼した時(女が浮気したと疑う)
男の子供だと判明→女に素直に養育費を払う
男の子供ではないと判明→女に払っていた養育費を取り戻せる

・女が依頼した時(男の子供であると疑う)
男の子供だと判明→女は養育費もらえる
男の子供ではないと判明→女は養育費をもらえない

番組自体はこのシンプルなルールに、両者の肉弾戦が目玉であるが、ここで半カードという選択肢を加えると少し奇妙なことになる、と湯船に浸かりながら思った。

半カードのルールを加える。

半カード…男も女も受諾した場合に、養育費が半分払われると決定されるもの。出す権利はどちらにもあるが、両者の合意が必要。DNA鑑定は行われない。

さて、これも場合分けして考えていこうと思う。

男が依頼した時→半カードは成立しない

男は完全に違うと信じているから依頼するわけで、半カードを使う選択肢はない。つまり成立しない。そもそも少しでも自分の子でない可能性があるならば、この番組に出ない。

女が依頼→半カードありうる
男が半信半疑の場合に出す(もしかしたらおれの子かもなあ…くらい)可能性がある。大事なのが、ここで女性が受け入れる場合だ。
基本的に女が依頼しているということは、その男の子供であると信じているわけだ。しかし、一寸でも疑いがある場合(もしかしたらあの夜ヤッた男かも…など)、このカードを受け入れるケースがある。その場合、女は半分の養育費を確実に手に入れることができる。この場合は男も女も共犯者といえる。

以上より、半カードが成立する時点で、両者ともに浮気をしたことがあると宣言したのと同義であるということ、が言える。

囚人のジレンマとはちょっと違ったゲーム理論が成り立つ。
強気で攻めるか、半分で落ち着かせるか、その合理的な判断が隠された事実を浮き彫りにする。